研修後の効果測定はどのようにされていらっしゃいますか?
社員研修は、単に実施するだけではなくそれがどのようにビジネスで効果を発揮できたかを確認する必要があります。
研修には時間と費用(研修費と人件費)を使っている訳ですから、「費用対効果(ROI)」を算出する必要性が求められます。
今回は、その「研修後の効果測定」における基本的な知識をお伝えします。
カートパトリックの4段階評価/フィリップスのROIモデル
このモデルは研修評価を4段階で説明しています。
以下、内容について詳しく解説します。
- レベル1:反応(Reaction)
- レベル2:学習(Learning)
- レベル3:行動(Behavior)
- レベル4:成果(Results)
- レベル5:ROI(Return On Investiment)
レベル1:反応(Reaction)
研修受講者の反応を測定します。研修終了後の受講者アンケートでの測定が一般的です。
例)研修テーマ、担当講師、研修環境、研修時間、教材、日数・時間数など
レベル2:学習(Learning)
研修内容がしっかりと身に付いたか(習熟度)を測定します。研修終了後の確認テストでの測定が一般的です。
レベル3:行動(Behavior)
研修で学んだ内容が、実務で実践できているかを測定します。回顧調査での測定が一般的です。
例)一定期間後に受講者、上司、部下などへのインタビュー、アンケートなど
レベル4:成果(Results)
業績向上への貢献度を測定します。(可能な)数値指標での測定が一般的です。
例)業務時間数、残業時間数、コスト削減、営業件数など
レベル5:ROI(Return On Investiment)
研修への投資額に対する売上やQCD向上などをもとに費用対効果を測定します。
研修にかけた費用が、どの程度自社の業績に貢献したかを費用対効果まで含めて、可能な限り測定することを推奨します。
研修運営全般におけるPDCAサイクルにもつながり、自社に最適な研修プログラムが完成されるはずです。